『動物たちは何をしゃべっているのか』山寺寿一 鈴木俊貴

 ゴリラ研究の第一人者の山寺寿一さんと『僕には鳥の言葉がわかる』でシジュウカラが言葉を使うことを証明した鈴木俊貴さんの対談本を読みました。

 とても読みやすく、とても面白かったです。

 2人に共通しているのは人間の認知能力が他の動物に比べて優れているという考えを持っていないことだと思いました。

 認知の方法が違うだけで、人間のほうが優れているというわけではないという考えが一貫されています。

 人間に出来て他の動物に出来ないことがあるのと同じように、他の動物に出来て人間に出来ないこともたくさんあります。

 コウモリは暗闇でも超音波で空間を把握できますし、鳥は地磁気を感じ取り自分の位置をGPSのように特定できます。

 どちらも人間には出来ない認知方法です。

 環境に適応するように進化した結果であって人間が優れているというわけではありません。

 山寺さんも鈴木さんも人間だけしか使えないと思われていた言葉を他の動物も使えるということを証明しています。

 そこから人間が言葉を使えるようになったことで果たして何を失ってしまったのかの考察が面白かったです。

 言葉は便利な道具ですが、けして全てを伝えられる道具ではありません。

 しかし人間は言葉に頼りすぎてしまっています。

 その結果どうなってしまったのか、そしてこれからどうするべきなのか。

 動物が言葉を使っているというところから人間の未来への提案がなされています。

 気になる人はぜひ読んでみてください。

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