『私たちはたしかに光っていたんだ』金子玲介

 金子玲介さんの『私たちはたしかに光ってたんだ』を読みました。

 高校時代にバンドにすべてをかけた瑞葉の高校時代とその後を描いた青春小説です。

 朝顔という少女にベースをやらないかとバンドに誘われた瑞葉はベースを始めます。

 朝顔は将来、自分たちのバンドが紅白に出ると宣言して、その夢に向かって進んでいきます。

 ある日、朝顔が作詞・作曲してきた「光」という曲を聴き、さらにバンドに熱中していく瑞葉は他のメンバーとぶかつかりながら全てをバンドにかけていきます。

 しかし、小説冒頭からその瑞葉がバンドから脱退していることは分かっています。

 現在と高校時代を行き来しながら物語が進んでいくんですが、バンドの描写、高校時代のやり取り全部がとてもリアルで最後まで自分の青春時代を思い出しながら読むことが出来ました。

 途中で出てくる曲を実際に聞きたくなりました。

 金子さんのインタビューで小説に出てくるバンドのモデルとなったのが「赤い公園」というバンドということを知り、早速YouTubeで赤い公園を検索してみました。

 めちゃくちゃカッコいいバンドでした。 



 赤い公園というバンドのボーカルの脱退、そしてリーダーの死、解散。

 小説のバンド「さなぎいぬ」とまったく同じではないけれど作者の金子さんが赤い公園を下地にしているというのが伝わってきました。

 バンド小説ではありますが、瑞葉という人物に自分を投影しながら読むことが出来ることが出来る人はきっと多くいると思います。




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