『自分の頭で考えて動く部下の育て方』篠原信

 篠原信さんの『自分の頭で考えて動く部下の育て方』を読みました。

 2016年に出版された本で、1度読んだことがあったんですが再読しました。

 前に読んだ時もとても参考になることが多かったんですが、あらためてためになることがたくさんありました。

 その中でも特に大切だなと思ったことは人のやる気の奪い方です。

 自分からやろうという気持ちを奪うのはとても簡単です。

 それは任せるフリをすることです。

 具体的には次のようなステップを踏めば人のやる気はなくなっていきます。

 1、仕事を任せる(やりたいようにやって、内容は任せるなど)

 2、任せた仕事が完了して報告に来たらダメ出しする(思ってたのと違う、もう少し工夫してなど)

 3、ダメ出しをした後、また抽象的な任せ方をする(もう一回お願い、もう少し考えてなど)

 4、完成した後に再度、ダメ出しをする(この部分が違うかな、こういうふうに直して)

 4の段階で具体的に細かく修正してくる。

 このプロセスを何度か繰り返せば、きっと指示待ち人間になっています。

 そこから先は無限の悪循環で、何で自分からやらないんだろうという上司と、やってもどうせ駄目だしされるだけだし最後まで待っていようという部下のやりとりが続きます。

 このプロセスは職場だけでなく、教師と生徒の間でも頻繁に行われています。

 なぜこのプロセスがやる気を奪うのか。

 それは相手に「後出しジャンケンで負け続けさせられている」という感覚を与えるからです。
  
 部下は何度やってもどうせ負けるんだろ、やるだけ損だという気持ちから抜け出すことが出来ません。

 部下や生徒はゴール(明確な指示や基準)が示されないまま走らされ、ゴールテープを切った瞬間に「そこはゴールじゃない」と言われる徒労感を味わい続けることになります。

 最終的には心理的的安全性がなくなってしまいます。
 
 そうなると、自分で考えて行動すると否定されるという学習性無力感が生まれ、言われたこと(具体的で間違いのない指示)しかやらないという人になってしまいます。

 もしやる気を奪うプロセスに当てはまっているところがあるならば、すぐに行動を変えることをお勧めします。

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