『人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学』今井むつみ

 今井むつみさんの『人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学』を読みました。

 今井むつみさんが実際に慶応大学で講義した内容をまとめたものとなっていて、認知心理学についてとても分かりやすく書かれた1冊になっていました。

 認知心理学の最先端の研究を書いた本ではなく、「人はどのように思考するのか」というテーマをもとに人がもともと持っている思考の枠や思考の偏りについて学び、人生を生きていく助けとするための内容だったように感じました。

 本当にタイトルにある通り、今井さんが学生に対して人生で起きる様々な問題とどう向き合っていくかをアドバイスをしているように感じました。

 今井さんの本はいくつか読んでいるんですが、今回の本の根っことなる内容だと思います。

 この講義をベースとして本の中で紹介されている気になった今井さんの他の著作を読んでいくと理解が深まるように感じました。

 もちろんこの1冊だけでも十分に学びがある内容になっています。 

 自分は偏見なんてないという人がいますが、実際には人は偏見から逃れることは出来ないです。

 しかし、偏見があることを自覚することで見えてくるものが変わってきます。

 他にも目の前に起きる出来事は誰にとっても同じように見えると思っている人が多いと思います。

 目で見ているんだから同じだと思う人であっても、「見えないゴリラテスト」という動画を見れば分かる思いますが、目の前で起きていることであっても人は見逃してしまいます。

 自分が見ているものと人が見ているものは同じではないかもしれないと思うことで、どう人と付き合っていくのかがきっと変わってきます。

 そのことに気づけば自分の価値観が絶対的なものでないことにも気づくと思います。 

 タイトルにある人生の大問題だけでなく、人生を生きていくうえで役に立つ認知心理学が学ぶことが出来る1冊になっていて、とてもお勧めです。

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