『禁忌の子』山口未桜

 本屋大賞に選考されていたので読んでみた『禁忌の子』なんですが、とても面白いミステリーでした。

 ミステリーを読んでいてどんどん謎が深まっていく感じがとても久しぶりな気がしました。

 救急で運ばれて来た患者が自分と瓜二つだった救急医の武田航は、中学時代の同級生で同じ病院に勤める城崎響介とともにその遺体の謎に迫っていくというストーリーです。

 城崎のキャラクターがとても魅力的で、引き込まれてしまいます。

 2人で謎に迫っていく中で、様々な真実が発覚していきます。

 ところどころに散りばめられているヒントや伏線が最後に結びついてラストを迎える完成度は心地良かったです。

 ただ、単なる謎解きミステリーではなく親子とは何なのか?血のつながりとは何なのか?といった問いも突きつけられる展開となっていくので最後まで先が気になる小説でした。

 デビュー作とは思えない完成度で、本屋大賞候補に残るだけの作品だなと感じました。

 最近、個人的に創作への意欲がフツフツと湧いてきてはいるんですが、僕が書きたいのはミステリーではないんだろうなと思うことが多くなってきました。

 ミステリーを読むのはとてもとても好きで、『禁忌の子』の続編となる山口さんの新刊もとても楽しみで読んでみたいと思っているんですが、ミステリーを書きたいとは思えない自分がいます。

 それはミステリー小説好きではありながら、謎解き好きではないからだと自己分析しています。

 ミステリーの形式としては、コナン型より圧倒的に古畑派で謎の部分より犯人の心理や犯人とのやり取りのほうが好きです。

 自分が何に心を揺さぶられ何を書きたいのか、慌てることなく種を育てていきたいと思います。

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