和歌山大学教育学部共同研究事業成果報告会

 先日、和歌山大学教育学部共同研究事業成果報告会に参加してきました。

 和歌山大学教育学部と学校関係者が共同で研究をして、その成果を発表するというもので小・中・高・特支の先生が和歌山大学に集まっていました。

 全体会では研究事業から選ばれた何名かの先生が発表し、その後は分野ごとに分かれて分科会が行われました。

 共同研究するという時点で、教育に対して想いを持たれている先生ばかりだと思います。

 学校間の垣根を越えた取組はもっと広がるといいなと思って見ていました。

 もっと簡単に学校関係ない教師や生徒の交流が出来る仕組みが構築できればいいなとも思いました。

 いろんな刺激を受けたからこそ個人的に少しだけ感じた違和感もありました。

 様々な教育課題に対して、時間と人数が足りていないので時間と人数を増やす必要があるという意見になってしまっている気がしました。

 そもそも教材研究の時間が十分に確保することが出来れば、いい授業が出来るようになっていくんでしょうか。

 教材研究が十分に行われれば、落ち着いた学級経営が達成されるのでしょうか。

 学級経営がうまくいき、安心できる場所があれば生徒は自ずと学びに向かう気がします。

 他にも学校内の課題について共有する時間が十分に確保されれば、課題は解決するんでしょうか。

 共有するための時間を取れば取るほど、時間の余裕はなくなってしまう気がします。

 本当に教員の数が増えれば、子ども1人1人を理解することが出来るんでしょうか。

 僕は自分の子どもの気持ちですら理解できている自信がない時が多々あります。

 そしてそもそもなんですが、子どもが減り、学校数が減る中で教員の数が増えていくことは現実的ではないと思います。

 教員の数は確実に減っていくので、とにかくまず目を向けることは、手放すことだと思います。

 教師が教えることを手放さない限り、子どもが自ら学ぶことはないと思います。

 もちろん教えることを手放すとは放任ではありません、むしろ教えないほうがよっぽど苦しい時間が流れることがあります。

 それでもそこを手放していかない限り、時間がない、人がいないという問題を根っこから解決していくことは出来ないんだろうなと思いました。

 自身の研究に関して

 自分の研究は分科会にて発表させていただいたんですが、発表後の意見交換で自分では気づいていなかった新しいテーマ(課題)に気づくことが出来ました。

 総合的な探究の時間で生徒が学んでいる内容をインタビューで知ることが出来ました。

 学んでいるけれど、どんな学びかと聞かれると、少しぼやっとしていていました。

 しかしどうやら自己調整学習や自己管理スキルと呼ばれるような学びになっていそうだというアドバイスを受け、なるほどなと思ったのでそのことを生徒自身が意識づけしていけるようにしようと思いました。

 生徒の自己評価を全体でも見ることが出来るような仕組みを作っていけば、お互いに学び合いながら進んでいけるようになると思います。

 そこから教師の手を今まで以上に借りることなく進んでいける探究になる気がしています。

 来年度以降の課題として実践して研究していきたいと思います。


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