『選択』原作:横浜流星 作:岩谷翔吾

 選択肢があることと、選択できることは別だということを突きつけられる本でした。

 最近よくニュースで流れるブラックバイト。

 そんな怪しい条件、そんな怪しい話を何で信じたのか?

 そんな声を見かけることがあります。

 しかし、本当に実行してしまった人は本当に安全だと信じていたんでしょうか?

 本当に何もないと思って実行していたんでしょうか?

 世の中に数多あるバイトの中であえてブラックバイトを選択したんでしょうか?

 怪しいと分かっているので何でそんなことをしたのか?と思ってしまう人はきっと自分が選択できる立場にいるんだと思います。

 小説に登場する主人公はまさにそんな選択したくても選択するしかなかった人物です。

 家庭の影響で自分の人生の選択肢のほとんどない状態の主人公が選択したのは選択してはいけないと分かっていた選択肢です。

 分かっていても選択するしかない、気づけばもう他の選択をすることが出来ない。

 果たして主人公のような人物に他の選択をするべきだと簡単に言えるんでしょうか?

 短い小説で一気に読み切れると思うので興味がある人は読んでみてください。

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