「叱らない」が子どもを苦しめる
SNSでたびたび目にしていた『「叱らない」が子どもを苦しめる』を読みました。
とても学びが多い1冊でした。
「叱らないと子どもが苦しむからもっと叱るべきだ」と書いている本ではありません。
「叱る/叱らない」どっちがいいのかのように二項対立で話を進めるような本でもありません。
スクールカウンセラーの藪下遊さんが実際に関わってきた子どもや保護者との経験をベースとして書かれた1冊です。
ここ最近の”褒めて育てる、意思を尊重する、叱らない”といった子育ての主流になりつつある流れに対して、その主流によって今までとは違った特徴を持った不適応や不登校が増えているのではないかと仮説を具体的な事例をもとに分析してくれている1冊です。
叱らないことが子どもを苦しめ、不適応や不登校を生み出してしまうと言われると違和感を感じる親も多いと思います。
叱ることより、褒めて伸ばすほうがいいはずだと考える気持ちはよく分かりますし、僕もそう思っているところがあります。
しかし、本では褒めて伸ばすということが悪いと言ってるわけではなく、褒めて伸ばすということが、子どもの悪いところを指摘しない、不快に感じたところを親が取り除いてしまうになっていることが問題だと書かれています。
社会は家と違って自由にできないこと、思い通りにならないことがたくさんあります。
社会と接する中で子どもは自分が、万能の存在ではないことを知り、筆者の言葉でいう「世界からの押し返し」を経験していきます。
世界からの押し返しの経験を大人が取り除いたり、未然に防いでしまうとどうなるか。
子どもは何でも「できる」と勘違いしてしまったままになったり、やったことないものを「やりたくない」と拒否し続けてしまい、今の子どもの感覚だけで社会を拒否してしまうことが増えていきます。
そうなると興味ないことはやらない、できない自分を受け入れられない、他人のせいにして逃げ出すということが増えていくことになります。
もちろん筆者は社会は厳しいんだから黙って我慢しろとか、まずは何でも受け入れて続けろ、今の子どもは我慢を知らない、なんて叱って言うことをきかすべきだなんてことはありません。
世界からの押し返しを大人も一緒になって向き合うことを推奨しています。
とても大切だなと思って部分として、親が子どもに借り間を押しつけることを恐れないでほしいという部分がありました。
価値観の押しつけは良くない、価値観を強制することは「毒親」のようなイメージを持っている人が多いと思いますが、ここでいう押しつけは従わなければ捨てられるといった恐怖を伴う押しつけではありません。
自分たちが押しつけているという事実を認め、何が大切だと思っているかを示していき、「押し返されることも許容した押しつけ」をしていく
それは分かるけれど、じゃあ具体的にどうすればいいのか、具体的にはどんな事例があるのか、ということをたくさん紹介してくれています。
多くの事例を踏まえたうえで保護者や先生に対してこういう方法や、こういう対応をしていくのがいいんじゃないかと提案してくれています。
子どもと関わる全ての人に読んでほしいなと思いました。

SNSでたびたび目にしていた『「叱らない」が子どもを苦しめる』を読みました。
とても学びが多い1冊でした。
「叱らないと子どもが苦しむからもっと叱るべきだ」と書いている本ではありません。
「叱る/叱らない」どっちがいいのかのように二項対立で話を進めるような本でもありません。
スクールカウンセラーの藪下遊さんが実際に関わってきた子どもや保護者との経験をベースとして書かれた1冊です。
ここ最近の”褒めて育てる、意思を尊重する、叱らない”といった子育ての主流になりつつある流れに対して、その主流によって今までとは違った特徴を持った不適応や不登校が増えているのではないかと仮説を具体的な事例をもとに分析してくれている1冊です。
叱らないことが子どもを苦しめ、不適応や不登校を生み出してしまうと言われると違和感を感じる親も多いと思います。
叱ることより、褒めて伸ばすほうがいいはずだと考える気持ちはよく分かりますし、僕もそう思っているところがあります。
しかし、本では褒めて伸ばすということが悪いと言ってるわけではなく、褒めて伸ばすということが、子どもの悪いところを指摘しない、不快に感じたところを親が取り除いてしまうになっていることが問題だと書かれています。
社会は家と違って自由にできないこと、思い通りにならないことがたくさんあります。
社会と接する中で子どもは自分が、万能の存在ではないことを知り、筆者の言葉でいう「世界からの押し返し」を経験していきます。
世界からの押し返しの経験を大人が取り除いたり、未然に防いでしまうとどうなるか。
子どもは何でも「できる」と勘違いしてしまったままになったり、やったことないものを「やりたくない」と拒否し続けてしまい、今の子どもの感覚だけで社会を拒否してしまうことが増えていきます。
そうなると興味ないことはやらない、できない自分を受け入れられない、他人のせいにして逃げ出すということが増えていくことになります。
もちろん筆者は社会は厳しいんだから黙って我慢しろとか、まずは何でも受け入れて続けろ、今の子どもは我慢を知らない、なんて叱って言うことをきかすべきだなんてことはありません。
世界からの押し返しを大人も一緒になって向き合うことを推奨しています。
とても大切だなと思って部分として、親が子どもに借り間を押しつけることを恐れないでほしいという部分がありました。
価値観の押しつけは良くない、価値観を強制することは「毒親」のようなイメージを持っている人が多いと思いますが、ここでいう押しつけは従わなければ捨てられるといった恐怖を伴う押しつけではありません。
自分たちが押しつけているという事実を認め、何が大切だと思っているかを示していき、「押し返されることも許容した押しつけ」をしていく
それは分かるけれど、じゃあ具体的にどうすればいいのか、具体的にはどんな事例があるのか、ということをたくさん紹介してくれています。
多くの事例を踏まえたうえで保護者や先生に対してこういう方法や、こういう対応をしていくのがいいんじゃないかと提案してくれています。
子どもと関わる全ての人に読んでほしいなと思いました。

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