「俺の家の話」
 
 2021年に放送されたドラマ「俺の家の話」を観ました。

 脚本が宮藤官九郎さんで、主演は最期のテレビ出演となった長瀬智也さん。

 とても面白かったです。

 由緒ある能楽師の家系の長男として生まれた観山寿一(長瀬智也)は生まれた時から決められた跡取りのいうプレッシャーに耐えきれず、逃げ出してプロレスラーになる。

 家出してから数十年後40歳になった時に、親が倒れたと聞き、実家に帰る。

 実家では親が認知症を発症し始めていることも知り、長男が不在の間に家族が世話をしていたことを知る。

 勢いで跡を継ぐこと、プロレスラーを辞めて自宅介護をすることを宣言する寿一だが、介護の難しさを痛感する毎日を過ごすことになる。

 親の介護という誰もがぶつかるテーマを明るく、そして現実的に描いていく内容でした。

 身内だから出来ること、難しいこと

 ドラマの最初、介護で父親をお風呂に入れるシーンがあるんですが、ヘルパーに「家族なのに何を恥ずかしがっているんですか?」みたいなセリフがあって、それに対して「家族だからだよ」みたいなやり取りが交わされます。

 きっとこれから先、僕もこういう場面に出会うことがあるんだろうな、そしてその時に正解なんてない問いと向き合い、選択していかなくてはならないんだなと思いました。

 物語を通して介護の専門の人やホームの職員さんが家族とやり取りする場面が出てくるんですが、家族だから出来ないこと、受け入れがたいこと、受け入れて良いか悩む場面が多く出てきます。

 父親を施設に預けることは介護を放棄してしまうことじゃないのか、自分の親の面倒を手放してしまうことは薄情ではないのか。

 父親が死の間際にやっとこれで介護が終わると心の片隅で思ってしまうことは悪いことなのか?

 認知症になってしまった親に感謝を求めるのはいけないことなのか、何でもかんでも親の要求に応えることが正しいのか。

 親の介護とは何なのか?親を看取るとは?どうやって最期を迎えることが幸せなのか、などなどドラマを見ながら考えることがたくさんありました。

 ただ個人的には終わり方は少し寂しくて、そういう終わりではなく順番通りに旅立っていくラストが良かったなと思ってしまいました。

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