「怪物」

 映画「怪物」を観てきました。

 タイトルの怪物の意味は何か?ということを考えさせられる作品でした。

 ミステリー要素はないわけではないんですが、そこは物語の本質とは違う気がしました。

 組織が持っている、世間が持っている、そして誰もが持つかもしれない、すでに持っているかもしれない怪物の要素を突きつけられた気がしました。

 物語はビルの火災を起点として3人の視点で描かれていきます。

 母親、教師、子供のそれぞれの視点から世界を見ていく。

 そうやって物語を追っていくことで、観客はそれぞれの世界に怪物は存在していて、視点を変えることで相手だと思っていた怪物性が、その人にもあって、けして誰かだけが怪物性を持っていることではないということに気づかされる。

 今回は学校が持つ同調圧力、事なかれ主義、とにかく謝罪して問題を解決しようとしないといった怪物性も強く描かれていたので、考えさせられることも多かったです。

 極端には書かれていましたが、ああいう学校の姿はきっとどこかにあるんだろうなと思います。

 その人にとっては善意からくる言葉が当事者の逃げ場を奪い、追い込み傷つけていく。

 当事者は世界が変わらないことに絶望し、巨大な怪物と戦ったり逃げようとしたりする。
 
 しかし、戦っても、どこに逃げても怪物がいることに気づき、また絶望しかけるが、最後には人に救われる。

 そして世界はある日突然、変わったりしないことを認めて生きていこうとする。

 そういう希望を感じることが出来る映画でした。





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