リクルートによる未来予測

 リクルート社が実施している「未来予測2040」が面白く、未来を考えるうえで役に立つなと感じたので記録しておこうと思います。

 まず未来を予測するにあたって必要なデータは人口推移で、人口推移からさまざまな未来予測が可能になる。

 人口の予測はほぼ確実で10年後の50歳の数は今の40歳の数を見れば分かります。

 ちなみに2022年の出生数は、過去最低の79万9728人なので6年後の小学生の数は過去最低になります。

 出生数の予測に関しては、予測するのは少し難しく2033年と予測されていた80万人割れの予測は外れました。

 今の日本の人口の年齢構成を見れば、出生率が未来に劇的に向上する可能性は極めて低いことも明らかなので、これから日本が将来的に抱える問題が予測できます。

 働く人が足りない社会

 日本が経済成長しない前提の予測ですが、2040年に1,100万人の労働力の不足が起きると予測されています。

 具体的な産業別予測も行われていて、例えば輸送業は、すでに人手が足りていないと言われているが今後ますます人手不足になり2040年には約25%の不足が発生すると言われている。

 25%の不足とは、4人が必要なところを3人で行わなくてはならない状態で、今と同じサービスを提供するのは不可能になってくることを意味しています。

 同様に建築、生産、介護などの分野でも同程度の人手不足が発生すると予測されていて、今の日常生活のサービスを維持するのは難しくなってくる。

 場所によって異なる人口増減の未来

 しかし、この人口減による労働力不足は全国同時に起こるわけではなく、都道府県によって不足の仕方が違っていると予測されています。

 ただ東京以外の道府県では人手不足になることは間違いなく、東京都以外は労働供給の不足を前提とした未来予測が必要になるといわれています。

 未来は暗いのか

 未来予測は人手不足に陥り、不便な生活を強いられるというものなのか?というとそういうわけではなく、解決策も提案されている。

 「徹底的な機械化・自動化」

 生活をさせる仕事を徹底して機械化・自動化していくことで人手不足を解消していくという方法で、イメージしやすい解決方法の1つだと思います。

 実際、様々な分野で機械化・自動化は進んでいくことによって人手不足は解消されていていくという未来予測は最近のAIの進化などを見ていても実現しそうな予感がします。

「ワーキッシュアクト」という選択肢

 本業以外の仕事を行い、社会や誰かの役に立つというという役割を果たしたいと思っている人の力を使って人材不足を解消していくという方法です。

 実際、25.6%の人がワーキッシュアクトと行っているというデータがあります。

 今後、本業以外に働く場所を作るという新しい働き方が広がっていく可能性は高く、企業はそういった働き方を邪魔しないことが重要になってきます。

 2040年に向けて「働くとはなんか」ということに対して真剣に向き合うタイミングが来ていることは間違いないと思います。

 人口減少、労働力不足を悲観するのではなく、未来の可能性を提示してくれているリクルートの「未来予測2040」は1度、読んでみてもらいたい内容でした。


 

IMG_4152