『クラウドソーシングでビジネスはこう変わる』吉田浩一郎

 2014年に書かれた本ですが、SNSか何かで誰かが紹介しているのが気になって読んでみました。

 はじめにで出てくるんですが『ワーク・シフト』に書かれた世界を具体的にそして今どう進んでいるかが書かれた本でした。

 『フラット化する世界』、『フリーエージェント社会の到来』なんかにも通じる部分が多いなと感じた本でした。

 クラウドソーシングとは本を読んだ僕の理解では、仕事を会社外の個人にオンラインで発注してやってもらう仕事。

 会社と会社ではなく、会社と個人のやり取りで仕事が進んでいく。

 大企業が自社の仕事を下請けに発注するという上下関係あるやり取りでなく、あくまで仕事を対等な関係で個人に任せるというのがクラウドソーシングなんだと理解しました。

 2014年のころと比較するとクラウドソーシングという名前はどれだけ広まっているかは分かりませんが、仕事を外で行うシステムはかなり広がっていると感じます。

 個人が得意なことを集めて仕事として依頼できる「ココナラ」なんかもあてはまるのかなと思います。

 本を書かれた吉田さんが経営されているクラウドソーシングは国内トップの規模でクラウドワークを行っているようで、HPを見ても仕事が充実していることが分かります。



 教育現場にもクラウドソーシングが入って来るのか

 クラウドソーシングのHPを見るだけで学校で行っている業務のいくつかを依頼したいなと思うものがありました。

 いまだに学校内で詳しい人が担当に回されて、担当者がいなくなったら更新が止まってしまうようなホームページ作成、手書きのデータをひたすら打ち込んでいるデータ入力など。

 もちろん子どもの個人情報を扱うというので注意すべき点は多いと思いますが、それはどの企業も同じで、顧客情報の漏洩なんかは致命的です。

 そういった部分もサポートしてくれているから企業として成立していると思うんですが、学校現場はきっと導入しないんだろうなと思います・・・

 GIGAスクール構想によってHPの作成って必要なのか?とかそもそも手書きのアンケートじゃなくていいんじゃないかといった改善は起きていますが、学校には自前主義が根強く残っています。

 授業動画は自分の学校で先生方が作るべきだ、プリントはオリジナルを作るべきだなどなど

 外にあるの使ったら便利なのになと思うことが山のように残り続けています。

 ただそうはいっても、これだけ人手が減っていく中では自前で全部というわけにはいかなくなっていくのは確実です。

 管理職はこれから学校内だけでやりくりするのではなく、うまく外に仕事を出しながら学校を運営していけるか。

 学校内外のヒト・モノ・カネをどう使っていくかを考えられる学校経営が必要になってくるんだなと感じました。

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