『君のクイズ』小川哲

 初めて小川哲さんの小説を読みました。

 たまたまネットで見かけて、本の帯に伊坂幸太郎さんのコメントがあったので購入して読みました。

 いやぁ、面白かったです!!

 面白い本って自分で読んでるんですけど、自分の意思と関係なく読まされてる感覚になってしまって止められない。

 途中で物理的には読んでなくても頭の中でも読み続けている状態になってしまいます。

 『君のクイズ』は完璧に読まされてる状態になりました。

 読まされてる状態というのは悪い意味ではなくめちゃくちゃ楽しい状態です。

 そんな状態になれる本と出会えるのはほんとに幸せです。

 内容は生放送のクイズ番組の決勝で勝てると思っていた最後の問題で相手が問題文を読む前に早押しして正解する。

 他の出演者を初め多くの人が八百長を疑う、もちろん対戦相手の主人公も八百長を疑う。

 しかし、同時に本当に八百長なのか?

 八百長しか可能性がないのか?というクイズにしていく。

 自分の中で問題文を読む前に正解することはできるのか?というクイズを考えていく。

 クイズに答えるというのは覚えた知識を引き出すだけという思考ではないというのがよく分かった。

 人生を生きるのもクイズ
  タイトルになっている君のクイズの意味を勝手に解釈すると、どんなことでも自分に関係することは自分のクイズであって、答えがなさそうな問題、答えがない問題でも自分で答えを導いていくしかない。
 生きること自体がクイズでしかない。
 今日は何をするのが正解でしょう?
 自分の生き方をどう選択しますか?
 出されたクイズに自分の答えを正解にしていく生き方をする。
 それしかないし、そうしていくことが人生なのかもしれないと考えさせられました。



IMG_1961