ニューヨークでの出来事

 ビリギャルのモデルとして有名な小林さやかさんがニューヨークに留学中に感じた日本の姿というブログを読み、なるほどなあと思うのとニューヨークに旅行に行った少しの期間でも感じたことと共通しているなと思ったので旅行で記憶に残っていることを書いておこうと思います。



 僕は友人は男二人でツアーなどではなく、全て自分たちで計画してニューヨークに行きました。移動手段は徒歩と地下鉄がメインでした。記憶に残っているのはニューヨークの地下鉄での出来事2つです。1つは記事にも出てくるんですが、ニューヨークの地下鉄は楽器を演奏している人やら歌っている人やら踊っている人がチラホラいます。日本人的な感覚でいうと駅前の路上ライブをしている感じでした。友人が何気なく踊っていた少年、多分10代くらいの子をカメラで撮影しようとしました。するとその少年が猛然と駆け寄ってきて何か言ってきました。明らかに怒っているんですがあまりに早口で聞き取れません。

 相手がゆっくり話してくれれば聞き取れるレベルのリスニング能力しかないので、本気の早口だとほぼ何を言っているか分かりません。ただ怒っていることは分かります。もしかして撮影するならお金をよこせと言っているのかと思って、お金を出そうとすると少年はまた怒り出しました。

 なんとなく動画を消せと言っていることが伝わってきたので動画を消すところを見せると、少年はまた同じ場所に戻っていきました。人のことを勝手に撮影することは問題ですが、日本では路上ライブや街頭でショーをしている人を本人に聞くことなく撮影することがわりと当たり前なのでついやってしまった行為だったんですが、危険です。それ以降は路上で演奏している人には写真を撮っていいかと確認するようにしました。最初からお金を払ってくれればいいと書いている人もいました。

 自分が人前で何か披露することに対して、撮影したいなら許可必要だし、報酬が発生するという感覚があるんだと思います。日本はプロでもないんだし、見てもらっている(もしよければ応援してください)、ニューヨークでは見せてあげてる(見たいなら対価を払え)なのかもしれません。
 自分が披露する何かは練習してきたものだから価値があるという考えは大切なのかもしれません。

 かといってニューヨークの地下鉄が怖かったのかというとそんなことはありませんでした。設備としては日本のほうが整備されていて、明るいしきれいです。ただ困っている感じだと日本語が出来る出来ないではなく、声をかけてくれました。ホームが分からずに困っていると日本語はまったく出来ない老人が声をかけてくれて、写真を見せると案内してくれました。
 自動券売機で困っていると後ろの男性が教えてくれました。もちろんどちらもお金を要求されたりとかそんなことはまったくなく、困っていそうだから声をかけて出来ることは手伝うという感じでした。

 困っていたら助ける、手伝えないなら仕方ないけど手伝える範囲で手伝うよみたいな雰囲気を勝手に感じました。日本はどうも声をかけてしまったら絶対対応しないと、声をかけたのに手伝えなかったらどうしよう、それなら最初から声をかけないでおこうみたいな雰囲気を感じます。

 でも実はちょっと手伝ってくれるだけ、手伝えなくても声をかけてもらえるだけでも困っている人は助かります。地下鉄だけでなく、他の場所でも声をかけてもらったりしました。もちろん何かややこしいものを売ってこようとする人もいましたが、それはしっかり断れば大丈夫でした。

 ニューヨークに観光に行っただけで、そんなことを感じたり学んだり出来ました。海外に行くといろんなことが見えてくるという思い出でした。


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