『ランチ酒』シリーズ 原田ひ香

 『ランチ酒』のシリーズ3作を立て続けに読みました。物語の本筋も面白いんですが、それ以上にご飯とお酒の描写が悪魔的に美味しそうで、ランチ酒に行ける環境じゃない人が読むと面白いのにかなりモヤモヤします。すぐにでも店に行って飲みたくなります。

 実在する店がほとんどらしく、店の名前は出ていないんですが駅名と内容を検索すればすぐに見つかると原田さんがインタビューで答えていました。なので、東京に行くときは参考にしようと思います。そして絶対にランチ酒をします!!『古本食堂』に出てくる店も行ってみたいし、原田さんの本グルメツアー企画したくらいです。あといくつか地方の店も出てくるんですが、大学院時代の同期が絶賛していた静岡県にだけあるハンバーグチェーン”さわやか”も出てきます。静岡に行ったときには必ず行こうと決めています。
 
 他にも広島にあるビールスタンドのお店。これは旅猿という番組で紹介されていたんですが、ビールを注ぎ方だけでまったく別の味わいにするというもの。ここも広島に行くことがあったら絶対に行こうと思っています。

 昼間から酒という贅沢

 主人公は見守りやという夜中に依頼者の家や宿泊先で見守るという仕事をしている女性です。その職業柄、仕事終わりに朝食を食べ、ランチをしてその時にお酒を飲んで夜まで寝るという生活をしているのでランチにお酒を飲むんですが、昼に働いているとランチ酒はこの後に何の予定もない。車で移動する予定もないという時だけに出来る贅沢な時間です。

 僕は家で飲む習慣がないので飲むのはほとんど夜の居酒屋ばかり、ランチ酒は人生で10回もないかもしれません。にも関わらずランチ酒をここまでしたいと思わされてしまいました。
 もし家でも飲む習慣がある人はきっと読んだすぐ後にお酒と食事を用意してしまうんだろうなと思います。食べたくなる、飲みたくなる1冊でした。

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