『宙ごはん』町田そのこ

 めちゃくちゃ良かった!!本屋大賞また取るんじゃないかってくらい良かった!!
 2022年で読んだ本の中で暫定1位かもしれません。宙ちゃんの成長とともに物語が進んでいきます。幼少期、小学校、中学校、高校…それぞれの場面でほぼ泣きました。
 
 人は簡単には変われない。
 
 宙は小さいころから母親とママがいるという少し普通とは違う状況で成長していきます。母親というのは生みの母で、ママは育ての母。しかしママが海外に転勤することになり、母親との生活が始まります。母親の生活は思っていたのと全てが違っていました。母親は自分を愛してくれていない、自分なんか必要だと思っていないと感じる出来事ばかり。宙を支えてくれたのは近所に住む、母親に片思いをする料理人。その人の支えとその人から聞く母親の気持ちで宙はなんとか成長していきます。毎回、起きる大きな出来事で、母親が変わるのかなと期待するんですが、大きく変わることはなくまた傷ついて支えられて成長していく。
 人は簡単には変われないし、変わりたくても変われない。人はまん丸ではなく、いびつな形をしていてその形はいつも少しずつ変わっている。
 そして人はその人の見たい部分だけを見ようとするし見てしまう。人は変わらないけれど、変わるところもあるし、違う1面もある。そういう当たり前のことに気づくことができます。

 誰かがそばにい続けてつながってくれている。

 宙は孤独になりそうになりながら常に誰か心配してくれる人がそばにいます。そしてその人が宙と他の人をつなげていってくれます。人は誰かが心配してくれて、誰かがいてくれれば生きていける、逆にいうとそういう人がいないと生きていくのが難しい。
 それは別に同級生じゃなくてもいいし、誰でもいいんですが、日常的に接する期間が多いのは学校での友人になると思います。学校が人とのつながりを作る場として機能し、そこに年齢関係なくいろんな人が入ってきてごちゃごちゃにつながっていく。
 そういうつながりが出来れば人はなんとか生きていけるんだろうなと思います。僕が出来ることはそういうきっかけを作っていくことだなと思いました。

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