教職研修 8月号

 教職研修の最新号の8月号を読みました。今月号は特集2「地域移行」前に模索したい健全な部活動のあり方について。部活動の地域移行は近年、徐々に現実味を帯びてきているように感じています。全国大会への学校部活動以外からの参加が可能になったりと制度面が整い始めているように感じます。だからこそ移行期間前の模索は重要なんだとあらためて感じました。  

 問題として取り上げられることが多いのが地域による格差です。学校部活動を地域に移行するとなった際に都市部のように人口が多いところは対応可能でも田舎でも受け皿となる地域がないという問題があります。受け皿として考えられ、2001年から全国展開されている「総合地域型スポーツクラブ」も80%程度の地域に設置されていますが、進んでいない地域もまだまだ残っています。  
 スポーツを行う場所の問題、今まで学校で負担してきた部活動の活動費など、移行にあたってはまだまだ問題は山積みですが、スポーツ庁は地域移行を進める方針を打ち出しています。
 実際に部活動を移行し始めている地域や、完全に移行している学校もあります。逆にこのまま簡単に移行を進めていいのかという議論をしている地域もあります。

 部活動問題は長時間勤務と切り離せない問題なので早急に取り組むことは必要だと思います。

 部活動をどうするかを学校が考えることがあっているのか

 特集を読んでいてあらためて思ったこととしては、学校が部活動をどうするかを考えて実行していかなくてはならないのかということだ。部活動の教育的価値や部活動で多くのことを学んだといったことを否定するつもりはない。僕自身も部活動で成長させてもらったという自覚はあります。 
 
 だからといって部活動を学校と切り離せないものとして考えることに疑問が残ります。部活動は学校が設置しなくてはならないものではありません。部活動が一切ない学校があっても問題はありません。
 学校と部活動を完全に切り離したらどうなるのか?という仮説から考えていく思考があってもいいなと特集を読みながら感じました。

 学校から部活動がなくなれば、運動したい子の受け皿がなくなる。金銭的な余裕がない子は活動することができなくなる。という論を見ますが、部活動がなくなると今まで部活動に使っていた時間を何か他のものに使える可能性も出てきます。

 むしろ学校にあることで強制されていた部活動に入らなくてよくなると思う子もいるはずです。部活動に入るのは自由と言われても学校にあって多くの生徒が入部していれば、入らなくてはならない雰囲気になってしまいます。
 周りの子どもが入っているのにという不安を親御さんも感じるかもしれません。学校に部活動がないとなると状況は変わるかもしれません。先生方が放課後に自分が得意なことをやり始めてそこに生徒を巻き込むかもしれません。
 学校の枠、学年の枠が関係なく生徒が参加してくる何かがうまれるかもしれません。

 学校が部活動について考えなくてはならない、学校が部活動がなくなったらどうするか考えなくてはならないと少しマイナスな思考になっていたので、部活動がなくなったらどんな可能性があるんだろうというプラスの発想があってもいいのになと思いました。


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