新しい学習指導要領に掲載された金融教育

 高校生への投資教育に違和感という記事を見かけて、なるほど、確かになと思う内容だったので記録しておこうと思います。金融教育を批判したり間違っているということを言いたいのではなく、金融教育は必要だけれども、どんどんやるべきだという論調に少し疑問を感じるというものでした。

 記事を読んで僕自身も感じたことですが、新しい家庭科の学習指導要領に金融教育の項目が記載されていて、教科書に金融教育についてわりと多めのページが使用されています。株式投資や金融資産についても扱われていますし、金融資産を海外と比較して日本は貯金の割合が多いといったことも書かれています。金融教育に力入れてるんだなと感じると同時にこの教科書を使いこなすのはそれなりに金融に関して学習しておく必要があるなということを感じました。

 筆者と同じく誰が教えるのか?という部分で疑問が残りました。そもそも資産運用には正解がありません。投資に絶対というものはなく、リスクがあるものです。その結果、リスクがあるということを伝えるがあまり投資は危険だ、貯金すべきだということになれば金融教育が目指すものとは違ったものになってしまいます。

 では金融教育で何を教えるべきか。筆者は3つあると書かれています。(1)税と社会保険(2)詐欺行為への注意喚起(3)収入を得ることの大切さです。詳細はリンクから読んで欲しいと思います。

 僕も(1)の税と社会保険についてはしっかりと学んでほしいと思っています。将来、年金制度は破綻して年金を貰えなくなる。といった意見がありますが、年金制度が破綻する心配はほぼありません。貰える金額は今の世代より減っているかもしれませんが、年金を運用している機関は今も収益をあげて続けていて年金を支払っていれば将来、間違いなく受け取ることができます。

 後は病院に長期で入院することになって1ヶ月に高額な医療費がかかっても「高額療養費制度」という制度によって自己負担金額は約11万円ですむ。そういった公的医療制度を知らずに毎月高額な生命保険に入っている人が多くいる。

 社会で生きていくために知っておくべきお金のことを学ぶことで、結果として資産を運用していく必要があるということになり、自ら学ぶ入り口につながっていくんだろうなとあらためて感じた。

 

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