『博士の長靴』
 
 数世代にわたる家族の物語。最初に登場する家族から視点が変わりながら続いていく物語。途中に少しだけ闇の部分が入ってきたりもするんですが、それもきっと天気というテーマが根っこにあるから晴れの日も雨の日も曇りも嵐も人が生きていくうちにはあるってことなんだろうなと思いました。
 どう生きていくか、どんな人生を歩んでいくか、なんてことは実はコントロールできると思っているだけで本当はコントロールできることなんてないんだろうなと思いました。

 人に出来ることはない

 中心人物となる気象博士はどれだけ気象のことを研究し、どれだけ気象の仕組みを知っても人が気象をコントロールしたりできることはないというスタンスを変えません。それでも研究するのはただ知りたいから、何とかしようとするためのものではないという方針も変わりません。
 気象に限らずいろんなことにあてはまる言葉だなと思って読みました。教師をしているからなのかもしれませんが、人もそうなんだろうなと感じることがあります。
 人を知ろうとすることは大切だと思います。どんなことを考えるんだろうと想像することも大切だと思います。それでも人を変えようとか、人にこうなるべきだと強制したりコントロールしようとすることは無意味だと思います。変えることが出来るのは自分だけだと思います。

 もちろん気象は自分で雨を降らしてやろうとか意志を持って変えていないと思いますが、外からの力で変えることが出来ないというところは同じなんだろうなと思います。
 

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