憧れの場所、死ぬまでに行ってみたい場所

 憧れの場所はどこですか?そう聞かれるとかなり悩む、いろんな憧れの場所がある、あげていけばキリがないほどある。行ったことがある場所でもう1度、行ってみたい場所も山ほどある。それでもどこか1つ憧れの場所と聞かれると、エジプト、具体的に言うとピラミッドになる。さらに言うとラクダに乗って行くピラミッドになる。

 なぜピラミッドに行ってみたいのか?

 昔からなんとなく行きたいと思っているのにも関わらず、いまだに計画もたてたことのないピラミッド旅行。海外旅行に行ったことがないわけではなく比較的、多くの場所に足を運んでいるほうだと思うがピラミッドは行ってみたいと心で思っているだけで行動にうつしたことも行動に移す予定もない。

 でも、それでも僕にとって憧れの場所はピラミッドであることは譲れない。

 行ってみたいけれど、行ってみたくないのだ。ピラミッドは砂漠の真ん中の遥か先にあってラクダでなんとか苦労してたどり着く。それが僕のピラミッドなのである。でも、残念ながらそれは事実ではない。ピラミッドと都市の距離は結構、近いらしい。

 エジプトまでは遠いかもしれないが、エジプトに着きさえすればちょっとした観光で行けてしまうし、観光用ラクダに乗って行けてしまうのだ。

 それはピラミッドであってピラミッドではないのだ。だから僕はどうしてもピラミッドに行くわけにはいかないのである。僕の中にあるのは数千年の歴史を砂漠の中で乗り越え、今もなお荘厳と立ち並ぶピラミッドであって、カフェから見えてはいけないのである。蜃気楼のように見えなくてはピラミッドではないのだ。

 困難を乗り越えなんとかたどり着く場所で在り続けなくてはならないのである。だから僕は実際のピラミッドを観に行くことは出来ない。見るのは真実のピラミッドのみで生涯を終える予定にしている。


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