読売新聞の投書欄に掲載されました。

 国語の授業で投書文を書くという授業を行い、生徒と一緒に僕も新聞社に送ったところ掲載していただくことになりました。初任者のころに実際にあった経験をもとに書きました。
 
 毎年、春になると思い出す言葉があります。僕が先生と呼ばれるようになった最初の年のことです。覚えること、やることが多すぎててんてこ舞いになっていました。そんなときに先輩の先生から声をかけてもらいました。世間話の中で僕にとって大切な言葉を語ってくれました。「これから先生は生徒から何百回、何千回と「先生」と声をかけられる。そのほとんどが他愛のない話だと思う。ただそれでもそんな中に絶対に応えてあげなくてはならない「先生」が混じっていることがある。今の学校は先生から余裕を奪って、たった1度の生徒が勇気を振り絞ってかけた「先生」を聞き逃してしまいそうな気がしている。私は会議があるから、仕事があるからまた今度、そう言ってしまわないようになんとかいつも暇そうにしているんだ。本当に暇なことも多いんだけどね。」と少し照れ笑いをしながら話してくれました。
春になって忙しくなりそうになると、僕はいつもこの言葉を思い出します。そしていつまでも「先生」に立ち止まることのできる先生であろうと思って準備をします。

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