エターナルズを観ました

 マーベルシリーズの新章といわれているエターナルズをようやく観ました。アベンジャーズが登場するずっと以前から地球と人類を守ってきた守護者、エターナルズ。地球は次のエネルーギー誕生のために存在しているもので知的生命体が十分な数になった段階で地球は滅亡する運命だった。地球滅亡は必要なのか?それとも?エターナルズは何を選択するのか?地球の未来はどうなるのか?
 続編は正式に発表されていませんが、少なくともこれからエターナルズのキャラクターがまったく関係してこないというのは考えられない終わり方でした。

 映画のストーリーの発想が、地球の進化や成立が実は新しい銀河系の誕生のためのもので、それがなければ宇宙はただの闇に過ぎない存在でしかない。そしてそれを作る神よりもっとすごい存在がいる。という発想や物語展開がやっぱり面白いなと思います。海外のSF作品の発想のスケール感とそれを表現する技術や予算がいつも面白いなと思います。

 エターナルズから考えるチームワーク

 前回までのアベンジャースよりさらにチームワークや多様性の変化を意識している気がします。アベンジャーズの時のチームワークに関してですが、一人のリーダーを中心にして方針を決めて組織を作っていくのがチームワークだよねという考えではありません。
 映画を観ていれば分かりますが、みんなが自分勝手に思ったことを言うし、がんがん行動していきます。ざっくりリーダーは決まっていて、最終的な目標はサノスを倒すことだよね。ってことも決まってます。しかし、リーダーの方針に反対であれば、がんがん揉めますし、バラバラになったりもします。  
 そもそもみんなで同じ方向をむいてやっていかなくてもチームワークは存在するよね。というか、目的達成のためにみんなが考えて動く、それがチームワークだよねという考え方なんだと思います。

 この考え方はこれからの時代にても大事だと思います。日本の同じことを同じやり方でいかに正確に解くかでは、未知の巨大な敵は倒せないからです。

 サノスを倒すための答えは存在しないんだからみんなが思いついた方法を試すしかないし、違っていると思ったら違う案を出してやっていくしかないことです。

 今回のエターナルズのチームワークについてですが、最初は明確なリーダーが存在します。リーダーは地球を破壊し、新しい生命体を誕生させるという今の絶対的な存在にそのミッションを他のメンバーには内緒で伝えられています。なのでリーダーはある意味で中間管理職的なポジション。

 で、リーダー以外は地球の生命体を敵から守り、人間の進化を助けることをミッションとして生きています。昔の会社のシステムに近い感じです。しかし、リーダーが殺され、新しいリーダーには今までチームを中心で戦闘力の高く、頼られてきた人物とは違う人物が選ばれます。新しいリーダーは地球が破壊されることに関して疑問を感じ、仲間に打ち明けます。

 地球を守るという方針にまとまることなく、意見が分かれ、争うことになっていきます。最後には地球を守るために一致団結みたいな展開になると思いきやそういう展開にもなりません。チームであっても同じ意見に最後は揃える必要はなく、自分の考えがあるなら独立すればいい、だからといってお互いを嫌いになるわけではないよね。バラバラでも問題ないよねという終わり方をします。

 チームーワークとは仲良しこよしでも、同じ意見にまとまることでも、常に一緒にいることでもないよね。チームワークとはみんなが自分の考えを持ち、目的を持って行動できるようになることだよねという考えになっているように感じました。

 多様性

 またエターナルズでは、多様性を表現するために登場人物の設定も多様になっています。アベンジャーズでは白人男性と女性が中心になっていましたが、今回は世界中の様々な人が選ばれています。聴覚障害を持ったヒーローは実際に聴覚障害を持った役者が演じ、同性愛者は本当に同性愛をカミングアウトしている役者が演じています。
 また監督のクロエ・ジャオは、中国の女性映画監督です。ノマドランドでゴールデングローブ賞を取っています。もちろんそもそもとして優秀で才能あふれる役者さんや監督さんが選ばれているんですが、多様性を意識していることも間違いないし意識しなくてはいけないと思います。


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