『DXの思考法』

 西山圭太さんが書かれた『DXの思考法』を読みました。読み始める前は難解な本かなと思っていたんですが、具体を交えながら進んでいく内容がとても読みやすくDXの思考法がどんな考え方なのか?何が必要だと言っているのか。学校現場においてやるべきことは何なのか。たくさんの考える課題を見つけることが出来ました。面白かったし、ワクワクしました。

 単純化すること

 目の前にある問題に一つ一つ向き合って解決方法を考えるのではなく、単純化してこれが出来れば全ての問題が解決できるんじゃないかと発想してみる。具体を抽象化することの大切さが書かれています。読んでいて僕が経験した学校現場では、抽象化する文化がほとんどなかった気がします。
 目の前で起きている具体的な事案に対して真摯に取り組み、解決しようとしている姿は本当によく見かけました。しかし、これってこうすれば全部がうまくいくんじゃない??みたいな発想は聞いたことがなかったです。

 この単純化するという視点を持って身近な先生と話していくことってかなり大事なんだと思います。目の前の生徒や毎日の仕事に追われてなかなかそんな時間を取れないという事情は分かりますが、少しだけでもそういった時間を取っていこうと思います。

 あるものは使い倒して、ないもので必要なものを作る

 あるものは積極的に使い、ないものがないかを考えてそこに力を注ぐ。学校では今デジタル化をするというと何でも自前で揃えていこうとしています。各先生が授業動画を作ったり配信授業を行ったり、授業プリントを個別で作ったり、作ったデータをクラウドで共有することすらしていない場合もあります。全てをやることに意味があるのか?目の前の具体的な問題を解決するにはどうしたらいいかに集中しきっています。
 あるものは使えば良いという発想が無い限り、仕事は減りませんし中心となる仕事に集中することもできません。


 学校が抱える課題は何か?具体ではなく抽象化するとどうなるか。

 で、僕なりに学校が抱える課題を抽象化して全てが解決するんじゃないかと思う考えは「地域の中の学校にする」だと思っています。学校では全部できませんよ、とすっぱり諦める。学校に出来ることなんて限られてますよ。手伝って下さいね。子どもの未来を考えるのは学校だけがすることじゃないですよ。と学校が積極的に発信する。
 先生が教える側で、子どもは教えてもらう側とはっきり決めることなく、先生以外の人であっても必要に応じて学び合う場所を作る。年齢が上から下に教えるだけでなく、それすらどっちでもいい場所にしていく。実際に集まる場所として学校という場所が必要なら使えばいいし、どこか集まりやし場所があるならそこでもいいみたいな学びの場が出来れば、全部が解決するんじゃないかと思っています。

 西山圭太さんの対談の記事がどちらも面白いのでぜひお読みください!!






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