宗教とは何なのか

 川村元気さんの新刊『神曲』を読みました。おおざっぱに内容を説明すると息子が通り魔に刺殺されてしまって家族が崩壊しそうな時に、母親が神に出会い以降、家族が神の存在を信じ、頼りにしていくという物語。神という存在は本当に存在するのか?宗教とは何なのか?父親、母親、娘の視点で書かれていくんですが、最後までもやもやは続きました。

 僕は神や宗教だけでなく、いろんな考え方に関して枠があると思います。もちろんその間にはグラデーションがあるんですが、信じているものを強制することや信じているもの以外を否定するべきではないと思っています。

”自分が信じているものを自分だけで信じること”
”自分が信じるものを信じていると話すこと”
”自分が信じているものを聞かれた時に伝えること”
”自分が信じているものを無理矢理すすめること”
”自分が信じているもの以外は間違っていると思うこと”
”自分が信じているもの以外を信じている人を排除すること”

 では、人はなぜ何かを信じるか。人は考えても答えが出ないことに対して、答えを求めて安心したいという気持ちを昔から持っていて自分が信じたくなる考えを信じてきたからだと思います。
 だから世界中に宗教があり、信仰されているのだと思います。ずっと死んだ後の世界はどうなるのか?どうすれば幸せになれるのか?と考え続けるのは大変だし、答えは出ません。それなら他の誰かが考え続けた答えらしきものを信じたほうが楽です。

 日本は宗教を信仰していない人が多いといわれていますが、日本人は宗教の影響を大いに受けています。憲法で認められていることであっても、人は過去の儒教や仏教の考えの影響を色濃く受けて判断していることは多くあります。宗教は考えを楽するためのものか?というとまったく違っていてむしろ宗教の教えを守るために自分の生活を捧げている人も多くいる。

 神は存在するのか、神とは何なのか?『神曲』は作者の中で神とは何なのかを描き出そうとしているのだと思います。ただ読んだ後にすっきりするかといえば、残念ながら神を描いているのですっきりはしません。

以下のリンクにある映画監督:岩井俊二さんの本の感想がめちゃくちゃ良かったのでぜひ、お読み下さい。



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