『オルタネート』

 加藤シゲアキさんの小説を初めて読みました。内容は高校生限定で使用できるオルタネートという架空のSNSが中心となって進んでいく高校生世代の若者たちの物語。高校生限定で自分の趣味嗜好を登録してお互いにフォローし合い、やり取りをするオルタネート。中心となるのは3人の男女。料理コンテストに挑戦する生徒、オルタネートを信奉し出会いを求める生徒、高校を中退してもなおドラム演奏に憧れる少年。それぞれが高校3年間という限られた時間の中でもがきながら、後ろへ横へそして前に進もうとする物語でした。
  あと物語の中で限られたものを区切るものの象徴として使われている川があるんですが、その名前が網代川という名前でかなり読んでる中で気になりました。



 必然性のないジェンダー問題を抱える登場人物

 料理コンテストに挑戦する女子高生の友人で園芸部の部長の男子が、同性愛者なんすが物語の中心に扱われているかというとそうでもない。セクシャルマイノリティや障害者が小説や映画、ドラマに登場するとどうしても中心に扱われがちですが、そうではなく一登場人物として描かれる。これって結構、大切なことだと思っています。
 セクシャルマイノリティや障害者が当たり前に日常にいる状態が、多様性を認める社会のはずです。  
 しかし、実際には感動ポルノという言葉があるように困難を抱える人が何かを達成するというところにスポットがあてられることが多い。オルタネートのように日常の中に自然と描かれる小説やドラマが増えてくるといいなと思いました。

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