『やりすぎ教育』武田信子:著

 気になっていた本『やりすぎ教育』を読み終わりました。

 今の教育が抱える問題点の本質的な部分と問題をどう解決していくか。タイトルにもなっている「やりすぎ」が問題の根っこにあるという主張はほぼ賛成です。教師も保護者も教育熱心であればあるほど、子どものためにとなればなるほど、実は教育虐待につながってしまう。
 なぜなら”成功してほしいから”、”うまくいってほしいから”、そのためにはいかに良い教育を受けられるかが重要だから。

成功するとは何なんでしょうか?うまくいくとは何なんでしょうか?

 大人が決めた成功や大人が思う、うまくいくにたどり着くために行うものが教育なんでしょうか?
子どもたちが学びながら、ワクワクしながら、自分が描く幸せな未来をそれぞれが作っていけることが目指すべき教育の姿なんではないでしょうか?

 ということを問いかけられてる気がして、普段から子どもの一生の幸せを考えているんですが、あらためて気が引き締まりました。

 教育の問題点のたとえ
 
 今の教育の問題点をうまく説明するための、さるかに合戦のたとえが分かりやすかったです。どこかで使う場面があったら拝借させてもらおうと思いました。さるかに合戦の暴力で仕返しすることが正当化されるべきかということはひとまず置いておきます。物語の本筋は、カニがサルをやっつけるために栗、臼、蜂、牛糞がそれぞれの特徴を発揮して敵討ちする。
 もし仮にカニ、栗、臼、蜂、牛糞にサルを倒すために、筋力を一律に鍛えて、俊敏性も一律に鍛えて、一人でサルに打ち勝てる能力をみんなが身につけなくてはならない。なんてことをしていけば敵討ちが達成できたでしょうか?多分、うまくいかなかったでしょう。それぞれが持つ特徴をどうやっていかすかを考えていくことで敵討ちが達成できたんだと思います。
 むしろみんなが違うから、何が出来るか考えて想像することが出来た。

 今の学校教育ではそれぞれを伸ばしていくのではなく、同じモノを同じ時間でより多く、より正確に、より速く身につける競争が行われています。全国にそうではないワクワクをベースにした学校も作られ始めています。

 やりすぎ教育、読んでおくべき1冊だと思います。

 
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