タイトルのインパクトに惹かれて借りました。

 『おっぱいマンション改修争議』というインパクト強めのタイトルに惹かれて読んだことのない作家さんでしたが、読んでみました。タイトルから連想されるような下ネタ的な要素はない内容でした。もちろんがっかりしているとかではありません。単純に面白かったです。
天才建築家が設計した、通称「おっぱいマンション」。立地もデザインも抜群、いわゆるヴィンテージマンションで、居住希望者もひっきりなし。だが、重大な問題が発覚! 勃発した改修騒ぎは、建築家の娘、学生運動あがりの元教師、秘密を抱えた元女優、天才の右腕たちを巻き込み、すべてを賭けた闘いに。いまここにある危機を描いた切実エンタメ!
 才能は存在する

 小説の中心となるおっぱいマンションは天才建築家がデザインしたものです。天才が設計したものであるがゆえに問題が発生していく。天才とは何なんでしょうか?世の中に天才などいない。才能なんてものは努力でカバーできる。そういう綺麗な言葉は世の中にあふれていますが、僕は才能は明確に存在していると思っています。
 100mを9秒台で走るには才能が必要です。相対性理論を閃くには才能が必要です。後世に残り続ける名曲を作るには残念ながら才能が確実に必要です。自分が憧れた分野で才能がないことは当然ながらあると思います。ただ、才能があるのと幸せかどうかに相関はないと思います。
 成功するかどうかも才能と相関はないと思います。凡人であったとしても「かけ算」によって人と異なることは出来ます。人と異なることで成功することも幸せになることも出来ます。
 凡人であっても継続することでもまた成功や幸せをつかむことが出来ると思っています。

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