ジャクソン・ポロック

 『アノニム』原田マハさんの小説を読んだ。この作品の中心はジャクソン・ポロックという現代美術家の幻の作品「No.0」です。実際には存在しない作品ですが、ジャクソン・ポロックは実在する人物で実際に2006年に、世界で一番高い落札額1億4000万ドルで販売されたことがベースとなっている。あらすじは以下の通りです。
ジャクソン・ポロック幻の傑作が香港でオークションにかけられることになり、美里は仲間とある計画に挑む。一方アーティスト志望の高校生・張英才のもとには謎の集団「アノニム」からコンタクトがあり!?


 僕も実際に作品を観たことがあります。正直、小説を読むまでジャクソン・ポロックの名前を知りませんでしたが、本の表紙を見て観たことあることを思い出しました。それだけインパクトは強かったのだと思います。小説の中で描かれていくピカソという偉大すぎる壁に立ち向かうアーティスト。
 これこそがオリジナルだと思う先にはいつもピカソの壁が立ちはだかる。そんなピカソの壁を越える表現としてキャンバスを水平に置き、自らの動きをそのまま表現していくことで新しい表現にたどり着いたポロック。
 アートで世界を変えれると信じ続けたポロックの思いもよく分かる面白い1冊でした。

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