デビュー以来いまだに世界中にファンを持つエルトンジョンの人生を映画した作品。

エルトンジョンは現在ツアーは行っていませんが音楽活動は継続されています。

僕が思っていた以上にミュージカル映画でした。


映画のコピーはさすがなと思いました。

誰からも愛されなかった少年。なぜ彼の歌は時代を超えて愛されているのか。

映画の内容はこれです。

愛されなかった少年が愛されることを求めて富と名声を手に入れた。

しかし、そこにあったのは愛される自分ではなかった。

愛されることだけを求め、自分を愛することすらできなかったエルトンジョン。

人々が求めるエンターテナーのエルトンを演じなければならない苦悩。

自分のセクシュアリティでの悩み。

満たしてくれるものがなく酒やドラッグに溺れていく。

全てを失いかけた時にエルトンは何を見つけたのか?


ストーリー展開は突飛なものではなく物語にのっていきやすいです。

あとはとにかく俳優陣の歌がいい。

良かったです。


ここからは少し映画から感じたことを書いてみます。

圧倒的才能を持つ人に多くの人が憧れ、勝手に期待し多くのことを望みます。

あの人になりたいと思う人もいればあの人を応援したいと思う人もいます。

映画を観てて感じたことはどんな特別な才能を持っていても人です。


同じ人です。

嫌なこともあれば好きなこともあるし休みたいこともある。

その結果、人の選択権をどんどん奪っていきます。

有名人の仕事の場面以外も堂々と批判します。


勝手に期待し勝手にそうあるべきだという姿を作り出しそうじゃないと悪であるかのように自分の正義を押し付けます。

有名人に対してだけなく、日常でも当たり前のように人は人に価値観を押し付けています。


男らしく、女らしく、教師らしく、年上らしく…

誰かの価値観が正しいなんてことも間違ってるなんてこともない。


相手の自由を制限することは自分の自由も制限しています。


寛容な社会であるべきだとあらためて感じる映画でした。

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