『キャラ化する/される子どもたち』2009年に出された本です。

10年前とは思えないくらい現在にも通じる内容です。

教師と子どもの関係が大きく変化したといわれて久しいです。


教師を敵とする非行文化はなくなってきてしまい教師に反抗するというポジションがあまり意味をなさないようになってきました。


その結果、スクールカーストの序列がコミュニケーション能力に依存するようになりました。

自身のキャラをいかに演じるかが大切になってしまっている。


人間関係をいかにうまく維持できるかが自己肯定感を支えるものになってしまったのです。


グループを作りその中で自分のキャラを使い分けていく。

「いつめん」「おなちゅう」など共通のくくりを使い自分の居場所を確保する。


その中でいじりキャラやいじられキャラ、クールキャラといった分かりやすいい立ち位置で人間関係を形成していく。


グループ内の空気が澱まないように全員がうまくいじりやいじられを使い分けていく。

上から目線を嫌い全員がいつもどのキャラを演じるようになっていく。


澱みを解消するためのいじりが少しの差でグループ内のいじめを発生してしまう。


友達内での評価が絶対になればなるほどこの状況は改善できない。


しかしながら教師や親からの評価が意味をなしていません。


友達化する親はこの時代から増え続けているように思います。


実は親も子どもと仲がいいキャラを演じることが求められている社会になってしまっている。


ブックレットという薄い冊子形式の本なので簡単に読める1冊ですのでぜひぜひ!!


次に書く『つながりを煽られる子どもたち』とあわせてお読みください。




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